こんにちは、なみぷんです。
今回はあさのあつこさんの「ランナー」を読んだ感想です。
ぜひ参考にしてみてください。
【ランナー】文庫本 基本情報
著者 | あさのあつこ |
初版年月日 | 2010年04月06日 |
判型・ページ数 | 文庫判・256ページ |
本体価格 | 本体550円+税 |
【バッテリー】で有名なあさのあつこさんの小説です。
全4部作の一番最初になります。
【ランナー】を読むきっかけ
あさのあつこさんの小説をいままで読んだことがありませんでした。
ふと、読んでみたくなり近くの図書館へ。
やはり有名な【バッテリー】を借りようかと思いましたが、貸し出し中でした。
「どうしようかな」と思いながらあさのあつこんさんの棚を見ていて、なんとなく雰囲気【バッテリー】っぽいと思って気になった【ランナー】を手に取りました。
(完全に個人の主観です)
表紙も明るいさわやかな色使いで、題名も【ランナー】だったので青春まっただなかな熱い内容を想像して借りることにしました。
【ランナー】を実際によんで
<あらすじ>
長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の碧李は、家庭の事情から陸上部を退部しようとする。だがそれは、一度レースで負けただけで、走ることが恐怖となってしまった自分への言い訳にすぎなかった。逃げたままでは前に進めない。碧李は再びスタートラインを目指そうとする―。
少年の焦燥と躍動する姿を描いた、青春小説の新たなる傑作。
あらすじを読むと、主人公の碧李(あおい)が問題にぶつかりながらもランナーをもう一度目指して奮闘する物語となっています。
読み終わった1番最初に感じたことは「想像と違う」でした。
私は、主人公がくじけながらも少しずつ前にすすんでいく青春成長物語みたいなストーリーを想像していました。
実際に読んでみると【ランナー】としての碧李、というより碧李とその家族についての話がメインとなっている印象です。
一言でいうと、かなり重めの内容でした。
碧李とその家族、おもに母親と妹の杏樹の話です。
母親や碧李、杏樹の気持ち、それぞれがとても切なく、碧李の細かな感情や家族の情景を想像すると胸が締め付けられる思いがあり、辛くて何度も涙が出てきました。
辛いなかでも、碧李の友達や陸上部のマネージャーのやさしさがとても救われます。
何度も心の中で碧李の友達や陸上部のマネージャーに「ありがとう」と伝えました。
碧李と碧李家族の話が中心となっていますが、陸上をもう一度目指そうとがんばる碧李をひたすら応援したくなります。
そして、この物語には極悪人はいないと私は思っています。
重めの内容ですが、誰かすごく悪い人がいるわけではなくみんな悩みもがきながら一生懸命生きている印象でした。
読み終わったあと「これで終わりなのか?」と思って調べてみると4部作となっていることを知りました。
おそらく、ランナー要素が強くなるのは次作以降なのかなと思います。
まとめ
題名と裏腹にかなりつらく重い内容の小説でした。
考えさせられる問題がいくつも出てきて、母親目線だったり子供の気持ちを想像したりとじっくり読み考えることが出来た作品です。
4部作ということもあり、この先のランナーとしての碧李の成長を楽しみにしたいと思います。
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